Photoshop Elementsで楽しむ画像加工
バイオ活用ガイド
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1 モニタの色調整

モニタ画面には自分の描くイメージに画像が表示されていても、印刷すると違う色になってしまう・・・そんな経験はありませんか?モニタの色が正しく調整されていないと、カラーサングラスをかけて画面を見ている状態になるので、印刷してもイメージどおりの色に再現されません。そこで今回はモニタの調整方法を紹介しましょう。

■注意■
・電源を入れた直後のモニタは発色が安定していないので、電源を入れて30分以上経過してから調整してください。また部屋の照明もモニタの発色に影響を与えるので、通常の作業環境の照明下で調整してください。
・ノートブック型のPCの場合は基本的に、以下に説明する色温度の設定はできませんのであらかじめご了承ください。



調整の基本1 モニタの「色温度」

本来の色温度とは光の色を絶対温度(単位はK:カルビン)で数値化したもので、「モニタの色温度」では白色の色味ぐあい(ビデオカメラのホワイトバランスに相当)を表します。通常、モニタの設定メニューには数種類の白色の色温度が用意され、多くの機種では屋外の太陽光の色温度に近い9300Kに初期設定されています。

■ソニー製トリニトロンモニタの設定メニュー(機種により設定項目が異なります)


■9300Kの色温度での表示例
発色が鮮やかに感じますが、白色には少し青味がかかります。


■6500Kの色温度での表示例
昼光色と呼ばれる色温度で、自然な白色に表現されます。


■5000Kの色温度での表示例
全体に赤っぽく感じますが、印刷物を室内で見た時に近い発色が得られます。

※モニタの発色傾向を変更しても画像データそのものには直接影響しませんが、画像の色合いを調整したり着色を加える際、モニタが正しく発色していない状態で作業を行うと意図どおりの画像にならなくなります。


調整のポイント
人間の目は、屋外の自然環境の色(大気の影響を受け、全体的に青味が強い)の印象を標準に感じているので、多くのモニタが色温度を9300Kに初期設定しています。したがってWebで公開する画像作成が多い場合には、9300Kに設定しておくと作成時と同じイメージで他の人に見てもらえます。
また、印刷のイメージに近づけて画像作成をしたい場合には、6500Kに設定するとよいでしょう。
(ちなみに5000Kは厳密な色合わせが必要なプロの現場で使用されていますが、この場合には室内の照明などの色温度も合わせて調整しています。)



調整の基本2 「コントロールパネル」を使用した色調整

モニタの色温度調整はハード側の設定でした。今度はソフト側の設定をElementsに付属している「Adobe Gamma」を使用して調整しましょう。


■Adobe Gammaの起動
Elementsがインストールされると、自動的に「コントロールパネル」にAdobe Gammaもインストールされます。
[スタート]ボタンをクリックし、[設定]→[コントロールパネル]を選びます。

※お使いのウィンドウズの環境によって表示が異なります。



[コントロールパネル]が開くので、「Adobe Gamma」アイコンをダブルクリックします。
[Adobe Gamma]ダイアログが開くので、「コントロールパネル」を選択して[次へ]をクリックします。



■ICCプロファイルの指定
コントロールパネルの右上にある[読み込み]ボタンをクリックして、ご使用のモニタに合った調整値ファイル(ICCプロファイル)を選択します。ICCプロファイルには使用している機器ごとに固有の細かな調整値が記録されていて、Adobe Gammaから選択すると標準的な調整値が自動的に設定されます。

ソニー製トリニトロンモニタでモニタ側の色温度を9300Kに設定した場合…
→「sony_d93」を選択
ソニー製トリニトロンモニタでモニタ側の色温度を6500Kに設定した場合…
→「sony_d65」を選択
ソニー製液晶モニタでモニタ側の色温度を9300Kに設定した場合…
→「sony_l93」を選択
ソニー製液晶モニタでモニタ側の色温度を6500Kに設定した場合…
→「sony_l65」を選択

※これらのICCプロファイルがない場合には、こちらからダウンロードすることができます。
※他社製のモニタをご使用の場合には、各製造メーカーにお問い合わせください。



■明るさとコントラストの調整
モニタの明るさとコントラストを調整します。
モニタ本体の明るさ調整ダイアルを使用して、明るさを最大にします。
※調整方法は、お使いのモニタの取扱説明書をご覧ください。

コントラストも同様に、モニタ本体のコントラスト調整ダイアルを使用して調整します(液晶モニタでは不要)。
画面上のコントロールパネル上部にある「明るさとコントラスト」上段の黒とグレーのバーの境目が<ぎりぎりに識別できる>ようにコントラストを調整してください。



■ガンマ調整
ガンマとは、中間色の明度のことです。値を高くすると全体が暗くなり、低くすると明るくなります。
ガンマ調整用スライダーを左右に動かして、外側の横縞エリアと真ん中のグレーエリアの明るさが同じ明るさに見えるように調整します。画面から顔を60センチ程度離し、まぶたを細く少しだけ開けて見ると確認しやすくなります。
以上の調整が済んだら[OK]をクリックします。



[名前を付けて保存]ダイアログが開くので、新たな名前(日付など)を付けて保存します。

これでモニタの調整は終了です。モニタの発色状態は時間経過や室内温度の変化により変わります。1〜2ヶ月に1回程度、確認調整するとよいでしょう。

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1 モニタの色調整
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