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自分で撮ったビデオの編集が大好きだという人は、たぶん少ないのではないかと思う。筆者はプロのビデオ編集者として20年のキャリアを持つが、子供のビデオ編集作業はもう5年ぐらい、実際の成長から遅れてしまっている。 仕事柄、映像制作のプロ用機材には事欠かないが、家庭内の編集のタスクが溜まっていくというのは、そういう問題ではないのである。プロの機材があって、プロの腕があっても、面倒くさいものは、面倒くさいのだ。 ところがこの秋、多くのビデオカメラマンが抱えていたこの問題を、一気にクリアするソフトウェアが登場する。テンプレートを選ぶだけでテーマに即した作品を自動生成してくれる、VAIO Movie Storyだ。 ビデオの自動編集というコンセプトは、すでにVAIOでは2000年の「ムービーシェーカー」というソフトウェアで具現化している。さらに今なぜ、自動編集なのだろうか。商品企画を担当した、VAIO事業本部の番場 定道氏に話を伺ってみた。 |
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番場:今ちょうど運が良かったというか、YouTubeとかWEBサービスで、誰でもビデオコンテンツを作って人にシェアすると言うのが、徐々に広まりつつあります。このような状況にある一方で、ビデオ編集はいわゆる「ビデオ編集ソフト」を使って、ハイエンドのマニアの方がするもの、という認識はさほど変わってませんよね。 |
-そうですね。SNSなんかでも動画対応になって、ビデオを見せる方は敷居が下がっているわけですけど。 |
番場:ソニーの他のカテゴリー、たとえばサイバーショットの「音フォト」、スゴ録の「x-Pict Story HD」、PLAYSTATION3の「ドラマチック・シネマチック写真上映会」のような、写真を音と組み合わせてみんなで楽しむというソリューションも、非常に受け入れられています。我々の調査でも写真や音楽は、ほとんどPCの中に入っているということがわかっています。さらに最近はビデオカメラもテープの時代じゃなくなりつつあり、HDDやメモリーに撮影したらPCに入れる。つまりいろいろクリエーションするための素材は、もうPCの中に入ってきているわけです。世の中の人が、もうビデオで何か作品が作れるのではないかと感づき始めている。 |
-ただそれらの素材を使って、どうやればビデオ作品ができるのかという方法論は、自分で勉強しなくてはいけないところが大変なわけです。 |
番場:その大変さ、壁はうすうす感づいてはいたのですが、改めて「どうしてビデオ編集をしないのか、どこが苦手か」というユーザーアンケートを実施しました。結果、女性の方は、無邪気にやってみたいという回答が多い。ただ最初にビデオ編集ソフトがドーンとくると、そこで止まってしまっている。 男性の方はかつて編集をしてみて、少し苦い思いをしている。編集をやれと奥さんに言われてソフト起動したら、おもむろにプロジェクト設定が出てきて「なんですか、それ?」 と。それを必死にやって乗り越えて、がんばって使えるようになったのだけれど、作ってみたらいまいちカッコよくないとか、奥さんに「なにこれ?」と言われたりとか。(笑) これが一つめの壁です。 さらにそれも乗り越えたとして、カッコいいものができるようになりました、ただし作るには丸一日かかります、ということで、またそこに二つめの壁がある。今回のVAIO Movie Storyは、そういうビデオ編集のいろんな壁を取り外すアプリケーションということで、企画がスタートしています。 |