





type Zには最新のDDR3メモリー、25Wに下げられた標準電圧版のCPUと、ハイパフォーマンスでありながら電力消費を抑えた最新のデバイスが用いられている。これらのデバイスの選択が、type Zのパフォーマンスとモビリティーを両立させることに貢献していた。
type Zのパフォーマンスについて質問すると、宮入は最初にメモリーの選択を挙げた。type Zに採用されたメモリーは最新規格であるDDR3である。従来のノートPCで主流なのはひとつ前のDDR2だ。DDR3はまだ高価な部品であり、type ZでもDDR2を採用する手もあった。だがあえて高価なDDR3を選択したのはなぜか。
宮入はDDR3がtype Zのコンセプトにマッチしていたことを熱く語る
type Zでは最高のものをお客様にお届けしたい。DDR3はDDR2に比べて消費電力は少なく、パフォーマンスは上。DDR2が677MHz、800MHzの帯域で動作するのに対して、DDR3なら1066MHz。Core 2 Duoの性能を十分に活かすことができます。高性能で省電力のDDR3は、まさにtype Zで使うべきデバイスと考えたのです。選択に迷うことはありませんでした。
CPUには標準電圧版のCore 2 Duoが採用された。モバイルを優先に開発されたtype Tやtype Gには超低電圧タイプのCPUが採用されているのに、消費電力の多い標準電圧版のCPUが採用されたのはなぜか。
宮入はCPU選択の理由をこのように語る
type Tやtype Gを所有のお客様はパフォーマンスよりも、一日中外出可能なぐらいの長時間駆動を求めていらっしゃいます。だから超低電圧タイプのCPUが適していました。しかし旧type S <プレミアムバージョン>のお客様はメインPCとして使われるのでパフォーマンスの高さがもっとも重要なポイント。さらに時代も追い風になって私たちに味方をしてくれました。以前は標準電圧版のCPUは35Wが定番でしたが、新たに25Wのものが開発され、type Zでは高性能でありながら消費電力を抑えたCPUを採用できたのです。
※VAIOオーナーメードモデル/法人向けカスタマイズモデルではさらに高パフォーマンスの35WのCPU(Core 2 Duo T9600)も選択可能です。
旧type S <プレミアムバージョン>では16:10の13.3インチの[クリアブラック液晶]が採用されていた。type Zでは、新開発の13.1インチの16:9の[クリアソリッド液晶]に変更された。解像度も視認性の高い1366×768ドットと、より多くの情報を表示できる高精細の1600×900ドットの2種類のディスプレイが選択できる。
実際に見てみると、驚くのは[クリアソリッド液晶]の色再現性である。特に人間の肌が自然な色合いで表示されていると感じられた。それは従来の[クリアブラック液晶]と並べてみると顕著に表れた。[クリアブラック液晶]は黒の発色はよかったが、反面コントラストが強く、肌色などが青みがかって見えていた。またコントラストが高いために多少の映りこみが避けられなかったのである。
[クリアソリッド液晶]では、より自然な色、コントラスト、色純度になり、映りこみもほとんど感じられない。色再現性については、肌色や青も鮮やかに表現できるようになり、液晶テレビ<ブラビア>並みと言えよう。また堅牢性も高められている。
大塚は、[クリアソリッド液晶]こそモバイル用途に最適な液晶だと語る
ビジネスに耐える堅牢性を維持しながら、AVコンテンツもしっかり楽しめる。それが[クリアソリッド液晶]です。映りこみの少なさ、傷の付きにくさはビジネス用途に最適。それでいて、ハイビジョンで映像を見ても、きれいな発色が楽しめる。まさにモバイル向けにバランスの取れた最適な液晶と言えます。

