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Zシリーズ

01 コンセプト
スイッチを入れれば、そこが自分だけの書斎。
仕事に専念できる場であり、くつろげる場でもある。それが新Zシリーズ。
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  • 03 モビリティー
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自信作であった旧Zシリーズを超える難しさ

―― 究極のモバイルPCとして作られたZシリーズが、今回、新たに生まれ変わりました。旧Zシリーズからどのような点を進化させたのでしょうか。


金森:

私たち開発者にとっても旧Zシリーズは自信作だと思っています。今回新しいZシリーズを作ることになって、最初に思ったのは「旧Zシリーズを超えることの難しさ」でした。新Zシリーズ開発にあたりリサーチをかけて、「旧Zシリーズが評価されている点」を調査したのです。そこで挙げられたのは「ハイパフォーマンス」「モビリティー」「ユーザビリティーを伴う機能美」の3点でした。

まずデスクトップPC並みのハイパフォーマンスですが、他の多くのモバイルPCが超低電圧版CPUを搭載している中、性能の高い標準電圧版のCPUを搭載していました。また描画性能を求めて、外部グラフィックアクセラレーターも搭載しました。それでいながら携帯しやすい軽さと薄さも実現しました。ハイパフォーマンスとモビリティーを両立させたという点で旧Zシリーズは大きな評価を得ていたのです。

確かにデスクトップPCであれば同等の性能を備えることは可能です。しかしこれだけのパフォーマンスが、このサイズ、この軽さに入ることは画期的でした。さらにユーザビリティーを伴う機能美を追求して「所有する喜び、満足感」も得られるPCという評価をいただいていました。当時の最高技術を注ぎ込んで作ったのが旧Zシリーズですから、これらの点は、Zシリーズの強みでもあります。そこで、新Zシリーズではその強みを徹底的に強化しようと考えました。

―― 確かにハイパフォーマンスとモビリティーの両立、機能美という3つのポイントをすべて盛り込んでいるのはZシリーズの伝統ですね。今回は具体的にはどのような機能を強化したのですか。


金森:

実際、私たちも旧Zシリーズを使っていますが、不満を感じることはありません。手前味噌になって恐縮ですが、使えば使うほど「これはいいマシンだ」と使い勝手の良さ、ストレスを感じない快適さがあります。自動車でいえば「心地よい加速感」というのでしょうか。アクセルを踏めばスムーズに加速していく感じです。新Zシリーズでも使ってわかる操作性、快適性を向上させようと考えました。そして新しい技術を積極的に搭載することでパフォーマンスを高め、さらなるストレスフリーを実現したのです。


スペックもデザインも一新した新Zシリーズ。
スペックもデザインも一新した新Zシリーズ。
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商品企画を担当した金森。旧Zシリーズの長所をさらに強化することに尽力した。
商品企画を担当した金森。旧Zシリーズの長所をさらに強化することに尽力した。
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ビジネスマンのオンとオフを支えるZシリーズ

―― 機能、スペックをさらに向上させたわけですね。では、使い勝手の向上という点ではどのような進化があるのでしょうか。


鈴木:

旧Zシリーズは「ストイックなマシン」という印象がありました。自分たちで使っているうちに「ビジネス用途には最適であるが、音楽や映像を楽しむマシンとしてはどうだろう」という疑問がわいてきたのです。もちろん液晶の美しさ、音のきれいさにおいても旧Zシリーズは優れていました。ただ「ビジネスに使う」というイメージが強く、「積極的に音楽を楽しもう」というマシンではなかったという反省がありました。そこで基礎体力(スペック)だけでなく、使い方が広がるような進化をさせたいと考えたのです。新Zシリーズでは、新たにバックライトキーボード、ノイズキャンセリングヘッドホン、マイク指向性機能などを搭載しました。

バックライトキーボードは、暗いところでキートップの文字が光るキーボードです。周辺の暗さにあわせて自動的に光量を調整する機能が付いています。ノイズキャンセリングヘッドホンは、周囲の雑音を大幅に軽減するので、うるさいところでも快適に音楽を楽しむことができます。そのヘッドホンの耳の部分には雑音を拾うためのマイクが付いていますが、それを指向性マイクとして利用するのがマイク指向性機能です。周辺の雑音は収音せずに、自分の顔の前の音、つまり自分の声を中心に音を拾うので、うるさい環境でもクリアな音で音声チャットが可能になります。

ビジネスマンであれば、プロジェクター使用中の暗い会議室、飛行機やタクシーの中など、いろいろな環境でモバイルPCを使うこともあるでしょう。暗い場所、うるさい場所など、どのような環境でも快適、かつストレスを感じることなく仕事や趣味に集中できるように、このような機能を搭載しました。

―― オンタイム(ビジネス)ばかりではなく、オフタイム(余暇)でも楽しめるモバイルPCとして生まれ変わったということですね。常に自分だけの時間と空間を持ち歩けるような、あたかも「持ち歩ける書斎」という印象を受けます。


金森:

まさに「持ち歩ける書斎」ですね。書斎には仕事に集中できる環境が整っています。自分の体に馴染んだ机や椅子、愛用の万年筆。本棚には資料や情報が揃えられており、気分転換するために音楽を聴くためのステレオセットもあるでしょう。コーヒーや紅茶を口にして一息つくひとときもあります。オンでもオフでも書斎は大切な場所です。新Zシリーズは、そういう書斎を持ち歩くためのモバイルPCですね。PCを広げれば、そこが自分だけの書斎になるわけです。

実はイメージを検討する段階で、何人かの有名人を話題に出して、「どういうかたがZシリーズを使うのか」と議論したことがあります。そこで出てきたのは、「ビジネスもバリバリとこなしつつ、余暇もしっかり楽しむビジネスマン」というイメージでした。忙しい中でも、ちょっとした余った時間は貴重な余暇として音楽を聴いたり映像を楽しんだりする、心のゆとりを持てるビジネスマンです。

―― 余暇も楽しめるPCとして、使用されるユーザー層の拡大もねらっているのですね。具体的には、どういうかたに使ってほしいと考えて開発したのですか。


金森:

私たちはZシリーズをもっと多くの人に使ってほしいと考えています。ホワイトカラーのビジネスエグゼクティブはもちろんのこと、さまざまな分野のプロフェッショナル、例えばカメラマン、ミュージシャン、映像編集、CADなどを扱うエンジニアです。映像編集でいえば、液晶解像度がフルHDで、色再現性Adobe RGBカバー率96%の液晶を選択可能です。また、ストレージではクアッドSSDを選択可能になりましたので、大容量データの読み書きも非常に高速です。

従来はデスクトップPCでしか快適に操作できなかった動画編集ですが、新Zシリーズなら、どこへでも編集環境を持ち出せるようになるのです。最近はブルーレイが普及してきましたし、ビデオカメラもHD対応のものが主流です。ただHD映像の編集をするとなると、従来のモバイルPCでは力不足の印象が否めませんでした。仕事で映像を扱う人にとってはフルHD環境を持つモバイルPCは待ちこがれていたものでしょう。Zシリーズは多くの人にとって「使える道具」「愛着のある道具」として使ってほしいと思っています。


静かに存在感を示す、光る電源スイッチとキートップ。
静かに存在感を示す、光る電源スイッチとキートップ。
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開発責任者の鈴木。ビジネスだけではない使い方のシーンも広げた。
開発責任者の鈴木。ビジネスだけではない使い方のシーンも広げた。
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ノイズキャンセリングと指向性マイクの機能を持つヘッドホン。
ノイズキャンセリングと指向性マイクの機能を持つヘッドホン。
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ブルーレイディスクも楽しめる。
ブルーレイディスクも楽しめる。
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「持ち歩ける書斎」として、ビジネスはもちろん、余暇も楽しめる新Zシリーズ。
「持ち歩ける書斎」として、ビジネスはもちろん、余暇も楽しめる新Zシリーズ。
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