SonicStage Mastering Studioの開発プロジェクトチームは2002年8月に偶然的にも音楽好きが集まり発足した。これまで、音楽統合ソフト「SonicStage」の画面デザインの実績からデザイナーだけは指名ということで、坂田が召集されていた。
今回そのプロジェクトチームの主要メンバー5名に話を聞いたのだが、このインタビューを通じてお互いメンバー同士も知らなかった面白い事実が浮かび上がってきた。それは、ほぼ全員がレコーディング、シンセサイザ、シーケンサ、オーディオ……といったキーワードに関連する趣味の持ち主であり、プロもしくはセミプロであったりしたのだ。
インタビューの中で、「DTMやレコーディングなど、この手の分野にもともと一番詳しかった方はどなたですか?」と質問した中で、全員が指名したのは畠中だった。
「私はYMO世代ということもあって、高校のころから機材にはいろいろ興味はありましたね。当時からアナログシンセなんかを集めたりしてましたが、今でも音遊びは続けています。休みの日にはこもれる状態になってます。あと趣味の範疇なんですが、曲作りや音楽仲間のアレンジとかを手伝ったりしています。
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聴くのも楽しいですけど、好きな音を並べていくのもこの上ない幸せを感じますね。個人的にはシーケンサとしてCubase*やLogic*なんかを使っています」と、いきなりかなりハイエンドな、プロといった世界の話がでてきた。
ほかの人はどうだろうと思い、その指名のデザイナーであるという坂田にプロフィールを聞いてみるとさらに驚いた。
「私、学生時代からバンド活動をしていて、プロの制作現場にもいたことがあるんですよ。ただ、当時からその中にいて、音楽の世界もデジタルにどんどん変わっていきました。自分でもPerformer*とかVision*といったソフトを使っていました。またスタジオでも従来使っていたアナログのテープではなくProTools*などが導入されたので、率先して使っていましたね」SonicStage Mastering Studioはデザインにかなり力が入ったソフトであったが、デザイナー自身がこれだけの経験をもった人物だったのだ。
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Cubase・Logic・Performer・Vision・ProTools :
いずれもプロの世界で御用達のソフトウェア。
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