![]() |
![]() |

|
|||||
![]() |
2004年9月に登場した初代「type T」から1年。大きなサプライズを持ったモバイルノートが誕生した。今回紹介する、新「type T」がそれだ。店頭やショールームなどで、ぜひ液晶ディスプレイを開いてみてほしい。極めて薄く軽いディスプレイは、大きな驚きを呼び起こすはずだ。超薄型ディスプレイを搭載した新マシンを前に、商品企画担当の楡井謙一は、新type Tの開発コンセプトについてこう語る。 楡井:初代type Tはビジネス的にも成功して、PC誌はもちろんのこと、一般誌や女性誌でも取り上げられ、幅広い方へVAIOをアピールすることができました。その一方で、デザインが特徴的だったために、どうしてもデザイン中心で語られることが多かった。それはそれで素晴らしいのですが、次は技術的な先進性で強く語れるものにしたいと考えました。 そこで、先進的な技術を惜しみなく投入して“薄・軽・スタミナ”を極め、デザインでもその先進性をアピールするさらに一歩先のモバイルノートを目指したのです。 |
|
|
![]() |
薄型・軽量・スタミナは、いまやVAIOノートの代名詞となっているキーワードだ。今回の新type Tでは、(1)薄型=世界一の薄さの2スピンドルマシンにする。(2)軽量=初代type Tの1.4kgよりも10%以上軽くする。(3)スタミナ=インテルの新世代アーキテクチャーをプラットフォームとして採用するため、普通ならスタミナが減るところを、初代type Tと同等かそれ以上の性能にする、という非常に高い目標が設定された。 楡井:もちろん、薄・軽・スタミナのモバイル性能だけではなく、使い勝手にも徹底的にこだわりました。というのも、モバイルノートはこだわりを持っているお客様が多いからです。そういうコアなお客様のニーズにもしっかりと応えたかったのです。 今回のプロジェクトで非常に恵まれていたのは、VAIOチームの中でも精鋭のエンジニアとデザイナーが集結してくれた点と、以前から狙いをつけていた先進的な技術が、ドンピシャのタイミングで採用可能になった点でした。 まさに偶然と必然という感じで、すべての要素がタイミングよく揃った。そのことが、超薄型LCD、超高密度実装、カーボン技術、ノートPCとしては初の16:9ディスプレイといった、数々の先進的技術を盛りこんだ意欲的なマシン、新type Tを送り出すことを可能にしたのだと思います。 |
![]() |
新type Tをひと言で表現すると、相反する要素を両立させて、優れたモバイル性能を実現したマシンだといえる。たとえば液晶ディスプレイがそれだ。初代type Tでは10.6型のワイド画面だったが、新type Tでは底面積をまったく変えずに、11.1型のワイド画面を搭載した。しかも、最薄部約21mm(初代は約25mm)、重量約1.25kg(初代は約1.40kg)と、より薄型化と軽量化を実現している。 楡井:今回は11.1型の液晶ディスプレイを搭載したことで、16:9という本来の比率のワイド画面を実現しました。ワイドといっても、これまでは15:9のものが多かったのですが、テレビもハイビジョン対応ということで16:9になってきた。ならば、パソコンもそうあるべきだと考えました。特にVAIOはAV機能に特化したPCですから、いちはやく16:9のワイド液晶をやりたかった。 もちろん、そのために底面積を変えるようなことはしていません。キーボードがしっかり打てて、かつ持ち歩きやすいということでは、type Tの底面積は絶妙なサイズです。そこで、底面積を保ちつつ画面の横方向を何とか伸ばせないかと、ディスプレイの構造を根本から見直して実現したのが16:9の11.1型なんです。今回は、白色LCDとカーボンを担当した2人のエンジニアにも語ってもらいますから、この辺の技術的なチャレンジも、ぜひご一読ください。 |
|