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開発者インタビュー / InsideVAIO type G 開発者に聞く
01 Concept
柚村大輔写真 ビジネス専用設計と過酷な試験で優れた堅牢性を実現なおかつ使う喜びに満ちた薄くスタイリッシュな1台
VAIOの強みであるスタイリッシュデザインはそのままに、クラス最軽量とさらなるスタミナとともに、堅牢性を徹底的に追求しました。
法人1300社の市場調査から生まれたビジネス専用VAIO
いまやビジネスに欠かせない道具となったPC。特にモバイルPCは、会議・商談・プレゼンテーションなどデスク以外での場所をはじめ、営業・セールス・出張といった屋外のフィールドでの使用など、さまざまなビジネスシーンで活用されている。毎日の業務で酷使されるだけに、性能はもちろんのこと、高い堅牢性と信頼性を備えた1台が求められている。そんなビジネス専用設計のVAIOノートが登場した。それがVAIO type Gである。商品企画を担当した柚村大輔は、type G誕生の経緯についてこう語る。

柚村:VAIO type Gは、モバイルPCをアクティブに活用するビジネスユーザーをターゲットにした1台です。ビジネス向けのPCといっても、従来はコンシューマー向けの機種をベースにした機種がほとんどでしたが、type Gはビジネス専用設計を行った真の意味での"ビジネスVAIO"です。そのため、開発に先立っては、法人1300社を対象にした大規模な市場調査を行いました。私たちがターゲットにしたユーザー像に近いお客様に、アンケートやグループインタビューなどを実施して、生の声を広く集め、「ビジネスユーザーが求めているモバイルPCとは何か?」を徹底的に調査したのです。

その結果、さまざまなことがわかりました。たとえば、現場のユーザーの間ではVAIOは「ビジネスで使いたいPC」の1位だったのです。VAIOはスタイリッシュでカッコいい。使う喜び・所有するうれしさがある。だからビジネスでもVAIOを使って気分よく作業をしたい。こういう理由でマインドシェアは1位でした。しかし、それと同時に「VAIOはAV機能に特化したエンターテインメント志向の強いPC。ビジネスでは大丈夫なのか?」とか、「VAIOはデザインはよいが華奢なイメージがある。」という、スタイリッシュなPCゆえのネガティブなイメージもありました。

実際はどうなのかというと、VAIOは堅牢性や信頼性で高い実力を備えています。特に、type TなどのモバイルPCでは、他社に勝るとも劣らない堅牢性・信頼性を実現してきました。しかし、そうした取り組みがビジネスの世界では十分に浸透していなかった。現場のユーザーが「VAIOを使いたい」と申請しても、機種選定をする情報システム部などの部門からは「なぜVAIOなのか? ビジネスならもっと丈夫な機種を選ぶべき」と判断されてしまい、それでVAIOの導入機会が失われているケースが少なくなかったのです。調査によってこうした事実を把握することができ、ビジネス向けのVAIOはどうあるべきか? それが明確になりました。
ビジネスユーザーの声を集めた結果、軽量かつ堅牢性の高いビジネス向けPCが誕生した。
堅牢・最軽量・スタミナで使用時のストレスを解消
大規模な市場調査を元に決定されたtype Gの方向性。それは、使う人(現場のユーザー)が満足し、機種選定をする人も納得する1台を目指すというものだった。コンセプトは「ビジネスPC使用時のストレス解消」である。具体的には、(1)堅牢性、(2)軽量、(3)スタミナ(長時間駆動)の3つが目標となった。では、ビジネス専用設計のtype Gが目指したのはどのようなマシンだったのか? そのコンセプトについて、柚村に詳しい解説を求めた。

柚村:まず堅牢性からお話ししましょう。PCが故障で動かなくなってしまったら、それはすなわち仕事がストップしてしまうことを意味しています。ビジネスではこれが最大のストレスだといえるでしょう。ビジネスシーンで起こりやすい故障の原因として、デスクで使っているときや持ち歩きの際(PC動作時・非動作時)の「不意の落下」が考えられました。また、揺れる満員電車での「加圧振動」や、誤って手や肘で強く押してしまう「一点加圧」などがあります。これらのアクシデントから、ハードディスクが壊れたり、液晶ディスプレイが割れたりすることを、徹底的に保護すること。これが堅牢性の大きな目標となりました。

実際に調査結果からも、ビジネスユーザーは手荒にPCを扱っていることがわかりました。たとえば、クルマで移動する営業の人は、後部座席にポーンとモバイルPCを放り込んで運転席に乗り込むことが多いのです。そこで、実際のビジネスシーンを想定した厳しい条件を設定し、それに耐える堅牢設計を行いました。たとえば、天面/パームレスト/底面でカーボン素材を使う「3面マルチカーボン」などの技術がそれです。また、VAIO史上で最も過酷な内容の品質試験*を実施することで、type Gを鍛えあげました。
*品質試験は、弊社の規格に基づいて特定の環境の下で行われています。本製品の品質試験は無破損・無故障を保証するものではありません。また、HDDのデータを保証するものではありません。

次に軽さですが、モバイルPCは毎日持ち歩いて使う道具です。だからこそ、重さが大きなストレスになります。実用性を考慮して、液晶ディスプレイは12.1型のXGA(1024×768)を採用したので、12.1型搭載機種で世界最軽量を目指しました。また、いままでに寄せられたユーザーからの声や、調査結果などから「モバイルPCは約1kgが望ましい」という声があがっていたので、それを具体的な数値目標として設定しました。結果的に、光学ドライブなし・バッテリーパック(S) 搭載モデルで約898g、光学ドライブあり・バッテリーパック(L) 搭載モデルでは約1116g*と、クラス最軽量を実現しています。
*DVDスーパーマルチドライブ搭載時

そしてスタミナですが、せっかくPCを持ち歩いてもバッテリー切れが気になるようでは安心して使えません。そこで、東京・大阪間や東京・福岡間の日帰り出張の際に往復の新幹線で作業するというビジネスシーンを想定して、約6時間*と約12.5時間*のバッテリー駆動を数値目標としました。従来スタミナはVAIOが得意とする領域ですが、最先端の省電力技術を投入することで、バッテリーパック(S)バッテリーで約6時間*(インテル Core Solo プロセッサー搭載時)、Lバッテリーでは約12.5時間*(インテル Core Solo プロセッサー搭載時)という優れたスタミナを実現しました。
*JEITAバッテリー動作時間測定法(Ver.1.0)による駆動時間

もちろん、VAIOの大きな特長である「薄型のスタイリッシュデザイン」や、快適にモバイルするための優れたユーザビリティーも、ハード/ソフトの両面で追求しました。「薄い・軽い・スタイリッシュ」と「堅牢性」は場合によっては相反する要素ですが、これらを同時に追求することで、VAIOの強みを最大限に発揮しながら、ビジネスでも安心して使える1台が実現できたと思います。
12.1型のXGA液晶。対面プレゼンテーション行う際に最適な4:3の画面を採用した。
 
省電力技術を駆使して長時間スタミナを実現したバッテリ。Lバッテリ搭載時で最大約12.5時間駆動する。
02 Design
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