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type R 開発者に聞く

06 Photo/HD Video Editing
近藤 博仁商品企画

各種プラグインや専用ボードにより、最適で快適な編集環境の実現

写真に特化した「フォトエディション」、動画に特化した「ビデオエディション」。type Rの新しい2つのラインアップだ。VAIOオリジナルの専用のプラグインを組み込んだことにより、デジタルスチルカメラやビデオカメラとの親和性が高くなり、編集効率も向上している。


デジタル一眼レフカメラとのリンクを強化した写真編集

写真編集に特化したモデル「フォトエディション」では、RAWデータにも対応した写真編集ソフト「Photoshop Lightroom2」がバンドルされている。しかしただのバンドルではない。Photoshop Lightroom2は、type R専用にチューニングされたモニタプロファイルを参照可能なため、あらかじめ色が最適な状態で表示できるように設定されている。またソニーのデジタル一眼レフカメラ“α”用のプリセットを用意している。つまり、αで撮影した写真であれば、ICCプロファイルによるカラーマネジメントに対応した写真加工ソフト、液晶ディスプレイを使って、最適な環境で写真編集ができるということである。

デジタル一眼レフカメラでメディアとして普及しているCFカードスロットも、UDMAに対応したものを用いている。よく用いられているUSBではなく、高速なPCI Expressで接続されているので大きなデータも短時間で転送が可能だ。

近藤: ブルーレイディスクは動画用と捉えられがちですが、写真管理にも向いているのです。ブルーレイディスクは、ファイナライズをしなくても閲覧でき追記しやすいために、写真をボンボン入れておくのにいいのです。それから人に渡すときも、写真だけ入れたブルーレイディスクなら、何もしなくてもBD-Jの機能でカレンダービューが自動作成され、スライドショーまで楽しめます。

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フォトエディションにはディスプレイフードが付属。外部の映り込みを抑えて作業に集中できる。

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ブルーレイディスクは、写真の管理や受け渡しに最適なデバイスだ。


ノンリニア編集を軽く処理する VAIO Edit Components

「ビデオエディション」でバンドルされているのは、Premiere Pro CS3だ。こちらもVAIO Edit Componentsが組み込まれたオリジナル仕様になっている。これによりAVCHDやHDVカメラからの入力が容易になり、重いとされるノンリニア編集の作業をスムーズに処理することができる。

近藤: ノンリニア編集といえど、オリジナルのHD動画データを扱って編集作業を行うのは、ハイスペックなマシンでも軽い作業ではありません。そこでVAIO Edit Componentsでは、編集段階では低い解像度のプロキシファイルと呼ばれるファイルを用いて作業を行い、編集後の動画を出力する際に初めてオリジナルのHD解像度のデータを使用するしくみを取っています。だから、編集作業中はこれまでと違ってアプリケーションの動作が軽くなります。
また、他にも処理時間短縮の工夫があります。たとえばスマートレンダリングでは編集が加えられた部分だけを再レンダリングします。それ以外の部分にはレンダリングしないため全体の処理時間が短縮され、非編集部分の画質劣化も抑えられます。レンダリングの処理はCPU負荷も大きく、AVCHD動画の編集では処理のための待ち時間が長くなりがちですが、「VAIO Edit Components」により、スムーズに編集できます。

type Rには新開発のVAIO AVC トランスコーダーという動画変換用ボードも搭載されている。 AVCで地上波デジタル放送を録画することに加え、VAIOのオリジナルソフトウェアVAIO Movie Story や Click to Disc Editor、VAIO Content Exporterで動画ファイルの変換に使用することができる。最も効果が発揮される例として、動画ファイル形式であるHDVとAVCHDの変換の際には、CPUで処理するよりも約5分の1以下の時間で変換する能力を持っている。*1 また Premiere Pro CS3からはVAIO Edit Componentsを使用することでこのボードが使える。*2

  • *1 VAIO Content Exporter使用。
  • *2 この機能はアップデート提供となります。

近藤: VAIO AVC トランスコーダーという専用ボードで処理することで、CPUが空くことになります。そのため変換中に他のアプリケーションを動かしても動作が重くなりません。時間短縮ばかりではなく、快適性が増します。

このようにハードウェア、設定、アプリケーションまで、音、映像を極限までチューニングしてあるのが一体型type Rの特徴である。個別にPC本体、液晶ディスプレイ、スピーカーなどを購入して、チューニングしようとしてもここまで極めることはかなり厳しいだろう。ディスプレイやスピーカーを取り込んだ一体型として設計したtype Rだからこそ実現できた、完成度の高い編集環境がここにある。

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ビデオエディションに付属するジョグダイヤル。編集の際に細かい操作が可能になる。


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Inside VAIO  type Z | 06 Photo/HD Video Editing
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