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type R 開発者に聞く

04 LCD Display
黒崎 大輔ソフトウェア

Adobe RGBやx.v.Color対応で表現力のアップした液晶ディスプレイ

色の再現性は極めて難しい分野で、編集マシンにとっては悩みどころだった。今回のtype RではAdobe RGB(カバー率96%)、x.v.Color に対応した色域の広い液晶ディスプレイを搭載したことで、これまでの一般的なディスプレイが表示できなかった、あざやかな色を再現可能になる。さらに、モニタプロファイルを搭載することで、オリジナルの意図により近い色で写真を表示できたり、カラーマネジメントされたプリンターで印刷したプリントにより近い色をモニタ上で再現できる。液晶ディスプレイ一体型PCであるからこそ、最適にチューニングされた結果である。


色域の広がった液晶ディスプレイ

デジタルスチルカメラ、液晶ディスプレイ、プリンターなど色を扱うデバイスは多い。しかし、それぞれで色の扱いが異なると、「カメラで撮影した色が印刷すると違う色になる」ことになる。色の表示を統一するための規格で現在普及しているのがsRGBだが、高性能デジタルスチルカメラではより色域の広いAdobe RGBが広がってきた。ただ液晶ディスプレイではその対応が遅れていた。

今回のtype Rの液晶ディスプレイはそのAdobe RGBに対応した。ソフトウェアを担当した黒崎大輔は、そのメリットを次のように語る。

黒崎: Adobe RGBに対応したことで、これまでに出せなかった色域が出るようになりました。ただしAdobe RGBはカラーマネジメントを施して初めて効果を発揮するもの。チューニングしていないと、逆に違う色になってしまうのです。今回のtype Rでは、PC本体と液晶ディスプレイがセットなので、最初からチューニングできている状態で出荷されます。もし、PCと液晶ディスプレイを別々に購入して、カラーマネジメントするとなると、キャリブレーターという専用機器を使用して調整する必要があり、この設定はかなり複雑なのでたいへんですよ。

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25.5型の大型ディスプレイ。アドビRGBやxvカラーに対応して、色域が広がった。

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同じ画像をモニタプロファイルを有効にして表示したものと無効にして表示したものを並べたところ。驚くほど色合いが違う。


動画再生を美しくするMotion Realty HDとx.v.Color対応液晶

type Rに新たに搭載された高画質エンジンがMotion Realty HD だ。DVDやブルーレイディスク、デジタル放送などの動画を再生するときに、シャープネス、ノイズリダクション、アップコンバート、高画質I/P変換を処理する機能である。ソニーの研究部門が開発した技術をNVIDIA(R) PureVideo(R) テクノロジを用いてグラフィックアクセラレーターで実現している。

さらにx.v.Colorにも対応している。x.v.Colorは静止画におけるAdobe RGBと同様に、動画における色域を拡張した規格で、x.v.Colorに対応したハンディカムなどで撮影した動画を再生する際に、いままで再現できなかった色彩をより忠実に再現します。

また標準(写真)、テレビ、BD/DVDなどいくつかの色モードを用意されており、バラエティ番組の多いテレビは明るさが引き立つ映像に、映画が多いBD/DVDではしっとりとした映像に、と切り替えて楽しめる。

黒崎: 静止画の設定のまま動画を再生すると地味な色遣いになってしまいます。そこで色モードをいくつか用意して、最適な色遣いで表示されるようにしました。この色モードは、アプリケーションを立ち上げると自動的に切り替わる仕掛けになっています。せっかく色モードを用意しても、お客様が切り替えるのを忘れてしまっては意味がありませんから。


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