もうひとつは「VAIOタッチコマンド」と言う機能です。これは「SonicStage」や「Internet Explorer」などのアプリケーションを使っているときに、タッチパネルを右へなぞるなどの、簡単なアクションを画面上で行うことで、あらかじめ登録しておいたよく使う操作を実行できるというものです。一部のウェブブラウザ等では、マウスの右ボタンを押しながら左右へ動かすなどのコマンドを入力して、離した時にそのコマンドに割り当てられた動作を実行する、マウスジェスチャという機能が使われていたりします。それと同じようなことを、タッチパネルを使ってできるようにしました。
また、type Uでは小さい画面でも快適に情報を表示できるように、3倍までの拡大が可能なズーム機能を搭載しています。この機能は「小さい画面なのでズームがあると快適だよね」と、デザイナーが言い出したアイデアなんです。ただし、従来のズーム機能は、解像度を一時的に下げることで実現しているため、拡大するほど画面が汚くなり使い勝手もよくありませんでした。ズームから復帰すると、デスクトップのアイコンの位置がバラバラになっていたりして、不便な思いをすることもあるなど、決して満足のいくものではありませんでした。
そこで今回は、いかにスムーズで気持ちのよい動きを実現するか? そして、拡大しても美しさが損なわれないズームを実現するか? この2つをテーマに開発しました。動きに関しては、DVDレコーダーの「スゴ録」のメニューで採用されているクロスメディアバーなどの動きも参考にしました。また、拡大してもきれいに表示するための工夫としては、Windowsの画面の上に別のレイヤーを重ねる感じで、ズーム用の画面を被せて表示するという技術を開発しました。これによって、ハードウェアのカッコよさに負けない、リアルでカッコいいズームが実現できたと思います。更にズーム時の動作モードをハンドカーソルモードとマウスカーソルモードに分けた事により、ズーム時の操作感を格段に向上させています。
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