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type Uのソフトウェア環境を語る上で欠かせないのが、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)の作りこみだ。GUIと言うと、一般には「マウスによるアイコンの操作」をイメージするが、type Uではこのマシン専用に考案されたGUI上の工夫が随所に盛りこまれており、快適な操作環境を実現する上で大きな貢献をしているのだ。なぜ、そこまでGUIが重要だったのか?また、type U独自の
GUIとはどんなものなのか? GUIデザインを担当した安井重哉はこう語る。 安井:私が所属するGUIグループでは、PC用のアプリケーションなどのデザインを手がけています。その場合、特に機種を限定することはしません。普通のPCは、キーボードとマウスという入力装置が画面と分離した構成になっているので、GUIも共通で済むからです。これに対して、type Uはタッチパネルを採用しているので、画面と入力装置がまさに一体になっています。実際のハードウェアとしても、画面とキーボードがシームレスなデザインになっていますし、明らかに普通のPCとは違う操作スタイルが要求されるわけです。そこで、type UならではのGUIデザインを施すことで、使いやすい操作環境を実現するお手伝いをしました。 たとえば、私が担当した「VAIOタッチランチャー」の部分で言うと、このソフトにはアプリケーションを起動するためのボタンが9個あり、それぞれのボタンにはアプリケーションを区別するためのアイコンが表示されています。このような場合、普通のPC用のデザインではボタンの中央にアイコンを置くのですが、type Uでは意図的にアイコンをオフセットする形で配置しています。これはなぜかというと、指でボタンを押したときにアイコンが隠れてしまわないようにするためです。また、アプリケーションの名前もボタンの上部にオフセットする形で表示しています。 また、指で押して操作するものなので、9個のボタンを配置する間隔もピッチも考慮して決めています。同じサイズのボタンでも、中途半端な間隔で並べると押し難くなってしまうので、タッチパネルならではの操作のしやすさを考慮してデザインをしました。また、ボタンの形状を角を丸くすることで、本体のグリップ部についているハードウェアボタンのイメージを踏襲しています。ハードとソフトの一体感を出すことで、操作のしやすさがより向上する効果を狙いました。 GUIの面白いところは、ちょっとした工夫で使いやすさが大きく変わることです。たとえば今回、私の方からソフトウェアのチームにお願いして、「VAIOタッチランチャー」の背景の画像(いわゆる壁紙)を変更可能にしてもらいました。これは見た目に楽しいということもありますが、背景に1枚画像があることで奥行き感が演出できるので、ボタンが浮き出て見えるようになり、より操作がしやすくなるという効果が得られるからなのです。以上はほんの一例ですが、こうした工夫がふんだんに盛り込まれている、贅沢なソフトウェア環境を備えたマシンがtype Uなのです。 |