スペシャルなマシンであるtype Uの、さらに特別な存在となる<ゼロスピンド
ル>モデルについて、設計リーダーの鈴木一也はこう語る。
鈴木:今回のtype Uは、新しいPCの形を提案するのが目的でした。フラッシュメモリーには以前から注目をしていたのですが、価格がこなれてきたことと、リサーチの結果開発の目処が立ったこともあり、タイミングがよかった。そこで「今後は必ずこういうものが出てくるはず」という思いを込めて、最先端の環境を体験したいというユーザーに向けて、<ゼロスピンドル>モデルを用意しました。
そもそも、なぜ<ゼロスピンドル>モデルなのかというと、HDDにはボトルネックがあるからです。一番のネックはスピードですね。特に、1.8型のHDDがデータを読み書きする速度は、決して高速とは言えません。フラッシュメモリーは、1.8型のHDDと比べるとスピードが格段に違うので、同じWindows環境で使っても、システム全体のレスポンスのよさが違います。ソフトの起動やファイルの読み込みなどで、一瞬の待ち時間というのがないため、圧倒的にストレスの少ない使用感、操作感が得られます。
技術的には、フラッシュメモリーをHDD互換に設計しました。Windowsから見るとやけに速いHDDを搭載しているように見えるはずです。また、フラッシュメモリーは10万回のデータの書き換えが寿命と言われています。そのために、専用のコントローラーを開発し、データの書きこみを分散させることで寿命を延ばす工夫をしています。
今後は、価格がさらに低下してくれば、小さなマシンではフラッシュメモリーが主流になるのでは? と思います。まずは、ひと足先に最先端のスピードを体験してみたいという方に、使ってもらえるとウレシイですね。また、ゼロスピンドルモデルにはワンセグ放送のチューナーも搭載しています。最先端のデバイスで、最強のtype Uを開発しましたので、思う存分、楽しんでいただきたいと思います。
|